MacBook 12インチとMacBook Pro 13インチ どっちを選ぶべきか性能・使い勝手を徹底比較

MacBook 12インチ vs MacBook Pro 13インチ

MacBook 12インチとMacBook Pro 13インチは画面サイズだけで比較しればたった1インチの差しかないので、どっちを買うべきかかなり迷ってしまうがしっかりと利用用途を把握することでMacBook 12インチを選ぶべきか、MacBook Pro 13インチを選ぶべきか見えてくるので、選ぶポイントをお伝えしたいと思う。

Contents

MacBook 12インチとMacBook Pro 13インチの選び方

まず、MacBook 12インチとMacBook Pro 13インチの違いについて詳しく比較してみたい。

本体のデザイン・大きさ・重さの違い

MacBook 12インチとMacBook Pro 13インチの基本的なデザインは同じでアルミ素材のユニボディスタイルとなっておりサイズはこんな感じ。

モデル MacBook 12インチ MacBook Pro 13インチ
サイズ 28.05 x 19.65 x 0.35〜1.31 mm 30.41 x 21.24 x 1.49 mm
重量 0.92 kg 1.37 kg

画面サイズは12インチと13インチとたった1インチしか(正確には13.3インチなので1.3インチの画面サイズ差)大きさは変わらないが並べて比較するとかなりサイズが違うことが分かるだろう。

MacBook 12インチ・MacBook Pro 13インチ 外観の違い

左: MacBook 12インチ 右:MacBook Pro 13インチ

両モデルとも同じ大きさのフルサイズキーボードが採用されており、MacBook 12インチはキーボードの幅の大きさに合わせて本体サイズが決められているといってもいいだろう。トラックパッドの大きさは13インチモデルと比較すれば小さいが必要十分の大きさを確保しているので問題はない。

MacBookと MacBook Pro サイズの違い

MacBookと MacBook Pro サイズの違い

キーボードは両モデルともにバタフライ構造のキーボードが採用しているが世代が異なるキーボードが採用されている。

  • 第1世代:MacBook 12インチ(2015 / 2016)
  • 第2世代:MacBook 12インチ(2017)、MacBook Pro(2017)
  • 第3世代:MacBook Pro(2018)

バタフライ構造のキーボードは薄さを追求したもので、第1世代は薄さには驚かされたがタイピング感がふにゃふにゃでかなり微妙だった。しかし、世代を重ねるごとに改良されしっかりとタイピング感・跳ね返り感を得ることができるようになり使い勝手が大きく向上している。

2018年はTouch BarありのMacBook Proのみアップデートされバタフライ構造のキーボードが第3世代に進化を遂げており、内部にゴミが侵入して誤動作しないように改良されてタイピングの静寂性も向上している。

MacBook 12インチとMacBook Pro 13インチは基本的なデザインは同じだが、大きく違う点として、MacBook 12インチはパームレストにかけて本体が薄くなっているくさび形デザインを採用している。

くさび形デザインのMacBook 12インチ

くさび形デザインのMacBook 12インチ

このデザインはMacBook Airで採用されていたデザインでMacBook AirのDNAがMacBookに引き継がれた形となっている。くさび形デザインを採用すること段差が少なく手にかかる負担を最小限に抑えてくれるので長時間作業も快適にこなすことが可能だ。

MacBook 12インチのパームレスト

MacBook 12インチのパームレスト

くさび形デザインを採用していないMacBook Proを長く使っていると腕にエッジ部分が当たってしまい長時間作業をしていると跡がついてしまい痛くなってしまうが、本体が薄いMacBookなら腕が痛くなるということはない。正直なところMacBookにも13インチモデルが欲しいくらいだ。(次期モデルで13インチサイズのMacBookがリリースされるという情報もある。)

画面サイズの違いによる作業性の違い

画面サイズによる作業効率の違いについては物理的に画面サイズが大きいMacBook Pro 13インチの方が良いのは紛れもない事実だろう。どんなに頑張ってもMacBook 12インチがMacBook Pro 13インチの画面サイズよりも効率的になることはない。

12インチと13インチの解像度、疑似スクリーン表示はこんな感じだ。

モデル MacBook 12インチ MacBook Pro 13インチ
解像度 2,304 x 1,440 2,560 x 1,600
疑似解像度 1,440 x 900
1,280 x 800(デフォルト)
1,158 x 720
1,024 x 640
1,680 x 1,050
1,440 x 900(デフォルト)
1,280 x 800
1,024 x 640

MacBook 12インチでも MacBook Pro 13インチのデフォルト解像度である1,440 x 900ピクセルに設定することができる。つまり、12インチという物理サイズのなかで MacBook Pro 13インチと同じ作業領域を確保することができるのだ。

ただし、文字の大きさは小さくなってしまうのでちょっと疲れてしまい長時間作業には向いていないかもしれない。個人的にはどちらのモデルであってもデフォルト解像度で作業するのが一番効率が良いように感じる。

CPU・GPU・RAMの性能違い

MacBook 12インチ、MacBook Pro 13インチに搭載しているCPUはともにIntelプロセッサだがCore m3とCore i5と性能がかなり異なる。特にMacBook Proは2018年モデルよりCPUコア数が従来の倍になったことで性能が大幅に向上して、まさにプロ仕様になった。

モデル MacBook 12インチ MacBook Pro 13インチ
Touch Bar ×
CPU Core m3-7Y32 @ 1.2 GHz (2コア) Core i5-8259U @ 2.3 GHz (4コア) Core i5-7360U @ 2.3 GHz (2コア)
RAM 8GB/16GB LPDDR3
シングルコアスコア 3521 4492 4308
マルチコアスコア 6651 16395 9074

MacBook Pro 13インチはMacBook 12インチよりも2.8倍ほど性能が高くなっていることが分かる。この差はかなり大きくAdobeのデザインツールを使うと快適性がかなり違うことが確認できるのでデザインや動画編集といった負荷のかかる作業に使用するなら絶対にMacBook Pro 13インチモデルを選ぶことを強くおすすめする。

しかし、文章作成や表計算、ブログの更新といった用途であればMacBook 12インチの性能でも十分にこなすことができるだろう。なお、RAMの容量はあとで増設することはできないのできることなら16GBに増設しておこう。

外部ポート数の違い

MacBook 12インチ、 MacBook Pro 13インチともにUSB-Cポートが採用されておりポート数に違いがある。

  • MacBook 12インチ:USB-C × 1
  • MacBook Pro 13インチ(Touch Barなし):USB-C × 2
  • MacBook Pro 13インチ(Touch Barあり):USB-C × 4
MacBook 12インチと MacBook Pro 13インチの外部ポート

MacBook 12インチと MacBook Pro 13インチの外部ポート

USB-Cポートが一つしかないと充電をしながら外部ハードディスクを使うことができないなど使いにくさが生じてしまうが、USB-Cに対応したアダプタを間に挟むことで使い勝手が悪さを十分に補うはできるし、使い方次第では一つだけでも十分に使いこなすことが可能だ。(これに関しては外部モニターのパートで詳しく説明する。)

各モデルの接続ポートの性能は以下のとおりで、 MacBook ProはThunderbolt 3に対応しているがMacBookはUSB-Cのみに対応している。

  • MacBook 12インチ:USB-C(USB 3.1 Gen1 5Gbps)
  • MacBook Pro 13インチ:USB-C(USB 3.1 Gen2 10Gbps) or Thunderbolt 3(40Gbps)

つまり、 MacBook Pro 13インチはThunderbolt 3の接続が必須となるeGPUを接続することでGPUのパワーアップをすることができるのに対して、MacBook 12インチはeGPUを利用することはできない。

外部モニターとの接続性能

MacBook 12インチ、 MacBook Pro 13インチともに外部モニターに接続をすることができる。

  • MacBook 12インチ:1台の4,096 x 2,304ピクセル(60Hz)
  • MacBook Pro 13インチ:1台のディスプレイ(5,120 x 2,880ピクセル 60Hz)、2台のディスプレイ(4,096 x 2,304ピクセル 60Hz)に対応

MacBookは4Kモニター1台しか動作させることができないが MacBook Proなら5Kモニター1台か4Kモニターを2台同時に動作させることが可能となっている。

USB-Cに対応した4KモニターならUSB-Cケーブル1本あればMacBookから外部モニターに画面を出力をしながらモニターから給電を受けることができるので、ポートが一つしか搭載していないMacBook 12インチでも全く問題ない。

さらに4Kモニター側のUSB-Aポートでデータを転送することができるのでケーブル一本で外付けハードディスクを使ったり、SDカードアダプタを使って写真を取り込むことも可能なのだ。

MacBook Pro 13インチの場合

MacBook Pro 13インチを4Kモニターに接続して使う場合はMacBook Pro側のモニターをメインで使用して後ろにある外部モニターをサブモニターとして使うととても快適に作業をすることができる。外部モニターはあくまでサブモニターとして使うのだ。

MacBook Pro 13インチを4Kモニターを接続

MacBook Pro 13インチを4Kモニターを接続

CPUの性能もそこそこ高いのでデュアルモニター環境でAdobeのillustratorやPhotoshopなどを起動しても快適に作業をすることができるだろう。

MacBook 12インチの場合

MacBook 12インチの場合は本体の背が低いので後ろにある外部モニターをメインとしてMacBookをサブモニターとして使うことで快適に作業をすることができる。手前のMacBookで調べ物をしながら後ろの外部モニターで記事を書くスタイルだ。このスタイルがとても作業がしやすくてお気に入り。

MacBook 12インチを4Kモニターを接続

MacBook 12インチを4Kモニターを接続

MacBook 12インチはMacBook Pro 13インチと比較すると性能が低いが、このようにデスクトップマシンとして使うことも十分に可能だ。

むしろ、文章作成や表計算くらいの作業しかしないのであればMacBook 12インチで必要十分じゃないのかなと感じる。MacBook 12インチは本体に熱を持つことが少ないので手に汗をかかずに済むのが非常に快適だ。MacBook Pro 13インチだと特に2018年モデルはクアッドコアのCPUになったことで本体に熱を持つことが多く、手に汗握ることが多くなり快適にとは言えないときがある。

文章を書くことが多いならMacBook 12インチの方が圧倒的に向いているように感じる。

「画面が大きい方が快適に決まってるだろ。」

そんな声が聞こえてきそうだが、いろんなアプリをマルチタスクで起動しているとどうしても気が散ってしまいがちだ。しかし、画面の小さいMacBook 12インチならマルチタスクがし難いのいろんなアプリを同時起動するということが減り、結果として作業に集中することができる。

精神論になってしまうが機能が制限されるということは効率アップにも繋がる要素なので、MacBook 12インチの弱点を上手く使うのもアリではないだろうか。

価格の違い

MacBook 12インチとMacBook Pro 13インチの価格差はストレージ容量が256GBモデルなら22,000円となっており、128GBなら同じ価格で買うことができる。

モデル MacBook 12インチ MacBook Pro 13インチ
(Touch Barなし)
MacBook Pro 13インチ
(Touch Barあり)
SSD 256GB 128GB 256GB
RAM 8GB LPDDR3
価格 142,800円 164,800円 198,800円

MacBook Pro 13インチ(Touch Barあり)は5万円ほど高い価格設定となっているので12インチと13インチで比較するならTouch Barなしのモデルになるだろう。

MacBook 12インチ・MacBook Pro 13インチ どっちを選ぶ?

最後にMacBook 12インチとMacBook Pro 13インチのどっちを選ぶべきなのかをまとめたいと思う。

MacBook 12インチを選ぶといい人

とにかく外に持ち出すことが多いという人は小型軽量に徹したMacBook 12インチを選ぶことをおすすめしたい。本体重量920gという数字は本当に衝撃的でiPad Pro 12.9+スマートキーボードよりも軽くてコンパクトに持ち運ぶことができるので特に移動時に作業をすることが多いという人には最適なマシンとなり得るだろう。

  • 外で作業をすることが多い(特に電車・新幹線の中など移動時に)
  • 文章作成や表計算などの作業が多い
  • デザイン制作や動画編集などはしない
  • サブマシンが欲しい

MacBook 12インチは2017年モデルであればCPUに性能もそこそこ良くなったのでメインマシンとして使うことも可能。外部モニターと接続することでいつでも気軽に持ち運ぶすることができるデスクトップマシンにすることもできる。

外での作業で12インチというディスプレイサイズに問題がないのであれば MacBook 12インチという選択は最高のものになると思う。

MacBook Pro 13インチを選ぶといい人

MacBook Pro 13インチはCPUの性能が MacBook 12インチと比べてもかなり高いのでデザイン制作や動画編集といった作業をすることがあるのならおすすめしたいモデルだ。本体サイズもそこまで大きくないので普通に持ち運ぶこともでき、画面サイズも13.3インチと外で使うには十分すぎる作業領域を確保することができる。

  • 外で作業をすることが多い(喫茶店などで)
  • 接続する外部機器が多い
  • デザイン制作や動画編集もする
  • メインマシンにしたい

喫茶店など落ちついた場所での作業が多く大きめのリュックに入れて持ち運びを想定しているなら、画面サイズが大きくて性能の高いMacBook Pro 13インチを選ぶのがいいと思う。

動画編集についてはより性能が高いMacBook Pro 15インチの方が快適だがMacBook Pro 13インチでも普通に作業をすることができるので安心して欲しい。

まとめ:通常はMacBook Pro 13インチがおすすめ

移動中に作業をしたいから小型軽量にこだわりたいならMacBook 12インチがおすすめだが、たまに喫茶店などで気分を変えて作業をしたいくらいならMacBook Pro 13インチを選んだ方がいいだろう。

特にメインマシンとして考えているならMacBook Pro 13インチモデルになる。もし、自宅にiMacなどメインマシンがすでにあるならMacBook 12インチをサブマシンにするのも悪くない選択肢だと思う。

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